開催趣旨  

Intention

久留米ちくご大歌舞伎は、1970年(昭和45年)、久留米・筑後地域の文化の向上と発展を図るために歌舞伎公演を開催し、以来、半世紀に渡り筑後の秋の風物詩として地域の皆様と共に歩んで参りました。

魅力は本物と同じ舞台演出で地域の皆様が演じるところにあります。華やかな衣装、鮮やかな化粧、耳に響く音の風景、心躍らせる仕掛けや装置はすべてプロの職人の手によって演出されています。そして、演技指導は二代目中村又五郎丈、十代目坂東三津五郎丈と引き継がれ、現在では二代目松本白鸚丈に監修指導いただいております。

演目には幅広い年齢層の皆様が出演されており、地域の子供たちの出演にも力を注いで参りました。子供たちが歌舞伎を通して日本の伝統文化に触れることで、日本人らしい感性を深め、より豊かな人間性を育む一助となればという想いを込めて取り組み、これまで多くの子供たちが演じて参りました。

久留米ちくご大歌舞伎は、筑後川の流れのように久留米をはじめ筑後一円に人々の交流と文化の輪を広げ、この時代の流れの中にも地域に根ざした「市民が演ずる本格歌舞伎」として文化興隆の一翼を担い、地域文化の発展と継承に貢献して参ります。

これからも、何卒みなさま方のあたたかいご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

※歌舞伎は400年以上続く日本を代表する伝統演劇で、1965年(昭和40年)に国の重要無形文化財に指定され、2008年(平成20年)にはユネスコの無形文化遺産に登録されています。